研修医研修(地域医療)

2006.9.11〜9.15 S病院初期研修医 K.H.


朝 8:15〜

朝ミーティング
午前 8:30〜

外来実習

担当:畑野

老健介護

担当:勝居、阪東

在宅支援

担当:谷川、西村

薬剤師/老健栄養士

担当:久保/丸本

外来実践

担当:畑野

昼 12:30〜

昼食、休憩
午後 14:00〜 訪問診療

担当:畑野

老健介護

担当:勝居、阪東

出張所外来
@板並出張所&大久保出張所

担当:中村

訪問看護

担当:北川、堀

夕方 18:00〜

地域医療研修オリエンテーション
カンファレンス フリー 最終フィードバック、歓迎夕食会

◆プログラムの評価

■自習全体の満足度
  悪かった0%                     ↓100%良かった

 施設内の様々な部署で働く人たちと接することができました。皆、自分の仕事に対するプロ意識を持って仕事をしている印象を受けました。改めて、自分と照らし合わせて身が引き締まる思いがします。患者さん、スタッフと毎日気持ちよく挨拶を交わすことができて、快適に過ごすことができました。

■外来研修(担当:畑野)
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 疾患に関わらず全身を診る姿勢、患者さんの緊張を解くために血圧測定を2度行うこと、畑野先生が醸し出す雰囲気、それらを目にすることができて良かったです。患者さんが帰るとき、皆笑顔であったことが印象的でした。僕も先生のような心地よい空気を出せる医者になりたいと思いました。

■訪問診療(担当:畑野)
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 患者さんと患者さんの家族が訪問診療を待ちわびているのをまず感じました。
患者さんの爪を診るために、机の下に潜り込んだ畑野先生が印象的で、左不全麻痺がある患者さんを無理やり動かすのではなく、自分から動いて患者さんの負担を少しでも減らそうとする姿勢に感動しました。

 ただいつもの痛み止めが効かず、更に痛みを訴える患者さんに対して鎮痛剤の注射をしたときに、もし効果がなかったときにどうするかの説明がありませんでした。痛みは人それぞれ感じる強さが違うため、非常に難しい訴えであり、それを少しでも軽減できたときの喜びは格別です。逆に何も変わらなかったとき、なお悪化したときは非常に辛いです。だからこそ、いつもの痛み止め+αの処置をしたときは、改善の有無に関わらずフォローの言葉が必要だと感じました。

■老健介護(担当:勝居、阪東)
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 排泄、食事、着衣、入浴と、介護の基本を勉強させてもらいました。自分では注意しているつもりでも、実際は穴だらけでした。また想像以上に体力が必要な仕事でした。患者さんがそれぞれ介護度や性格が違うということ、何でもやってしまうと甘えてしまう患者さんがいるということ、できるだけ自分でやってもらうようにしつつも、目を離さず危険と察知したらすぐに動ける体勢を保つこと、様々な面を見ることができました。恒に注意して患者さんと接すること・・・同じ臨床という仕事であり、共通する部分が多く非常に勉強になりました。決して流れ作業ではなく、個々の患者さんに自分を合わせるという姿勢は大事にしたいと思いました。

■在宅支援(担当:谷川、西村)
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 患者さん、その家族、医療、介護を潤滑に結びつける仕事をしている人・・・という漠然としたイメージを持っていました。が、実際はかなり大変な業務でした。患者さん、家族の中に足を踏み入れるということは非常に難しいことであり、いざ入ってしまうと見たくない部分も見なければなりません。介護認定の際は主治医意見書を取るために病院に訪れますが、医者との予定が合わず出直すことは度々あると聞きました。介護保険制度の中で皆を上手くつなげる、大変気を遣う仕事でした。

■出張所外来研修(担当:中村)
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 板並、大久保出張所外来に行きました。特に変わりがない、という主訴が大半の中、こちらから積極的に聞き出すことによって思わず出てくる訴えがありました。既往歴や内服歴から今後予想される疾患や副作用について考える、非常に勉強になりました。またいつもより血圧が若干高い人が多かったのですが、中村先生が今日は寒いからと患者さんに声をかけることで、余計な心配をしないように配慮していたことが印象的でした。急変する可能性がある患者さんに対しては、自分の電話番号をわたし、何かあったら電話すること、何もなくても明日再受診するように指示していました。常に最悪の状況に対応するために、事前に準備しておくことは患者さんのためであり、また自分の身を守ることでもあります。

■薬剤師/老健栄養士(担当:久保/丸本)
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 普段何気なく処方している薬剤ですが、分包や粉砕の仕方を見ることがききて良かったです。薬剤師さんならではの服薬意識を高める工夫があり、僕も患者さんに対して内服指導を丁寧にやらなければいけないと思いました。

 老健施設では最大3ヶ月の入所期間であり、栄養状態が劇的な改善を認めることは少ないとのことです。家に戻られた後につながる栄養マネージメントを意識していると聞きました。リスクの分類に関してですが、経管栄養というだけで高リスクとなっていました。しかし経管栄養でも落ち着いている患者さんは意外と多いので、一概に全てを高リスクと分類するのはどうかと思いました。また、最近の子供に対する食育に関して聞きました。大人になってからでは遅いわけで、子供時代から朝昼晩しっかり食べる、間食はできるだけ摂らない、これだけでも将来的な生活習慣病をかなりできると思いました。

■訪問看護実習(担当:北川、堀)
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 患者さんの家を訪問し、血圧測定とおむつ交換、リハビリをしました。尿バルーン留置をしているので、日々尿量と性状のチェックをします。患者さんを一番見ているのは看護師さんやヘルパーさんで、少しでも変化があった時は主治医に相談する体制ができていました。まさに包括ケアを実践している現場で、大変勉強になりました。

■その他、救急搬送
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 いつも病院で受け取る側の僕が送る側の立場となりました。病院は午前中に搬送の依頼を受けていましたが、実際に搬送されたのは時間外直前。病棟についてまず感じたのは、周りの冷たい空気でした。そして最初に言われた言葉が、なぜもっと早く来れないのか?と。しかし、送る側としては家族の到着を待ってからでないと送れない、悪いのは送れた家族である、と。着くや否や、文句を言われ戸惑いましたが、もし僕が逆の立場だったとしたら・・・送る側は受け取る側に、〜で送れるという連絡は必要であるし、受け取る側は急性期医療を行う立場として受け取る姿勢が必要だと思います。忙殺される日々で見失いがちですが、結局一番困るのは患者さんであることということことを忘れてはいけないと思いました。

■その他、検死
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 僕の人生初めての検死でした。病棟や救急外来での死亡や、病理解剖の経験はありますが、実際に家に行って亡くなった方を見るのは衝撃的でした。日常生活がそのまま残った家で不自然に横たわっている死体と、警察官や僕らが仕事として訪れて死体を見下ろしている光景の違和感と言いましょうか。何とも言えない感じがしました。その方はそこで何を考え死を選ばれたのか。その方の人生はいったい何だったのか? 様々な思いが募り、今ここで書いているときも変な感じがします。中村先生がおっしゃった、「勝手に頭から消えるようになった」という感覚は僕にも訪れるのか・・・

◆施設について

■施設(食事・宿泊・入浴)環境について
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 正直、最高の食と住でした。申し分ありません。毎日美味しい食事を提供して下さった調理師さん、ありがとうございました。


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