山ワークショップ in いぶき

地域医療振興協会主催 <1> 2006.10.25〜10.28,<2>2006.10.30〜11.2

2クール目

3日目


3合目で、今日はガスで山頂が見えませんね


さあ、登り始めましょう


ぞくぞくと・・・


ご機嫌ですね(余裕?)


オオハナウド 残り花


最後尾の3人


イブキアザミ


パワー


元気。ガスで見えない・・・


リュウノウギク


山頂でレクチャー「伊吹山の花」 by 松井様


厳しい伊吹山の自然と、山野草・・・


じっとしていると寒い山頂・・・記念写真を撮って帰りましょう


下山時、徐々に晴れ間が出てきました


やはり最後尾


3合目まで下りてくると、完全に雲が消えました。日本百名山、登ってきましたね。


レクチャー「ワインの楽しみ方」 by 松田様


「ドンペリを飲むと伊吹山を思い出してください」


楽しいセッションは最高に盛り上がりました


レクチャー「くじけたときもありました」 by hatabo


若い頃の自分を振り返りながら話をしました


たくさんの熱心な質問をもらいました

4日目


最終日。朝ミーティングを見てもらいました


スタッフルームにて


最終のワークショップ


地域医療を自分がやりたいと思いますか?


研修センター センター長


テレビ電話

お疲れ様でした・・・。
研修医の先生方が、地域医療を継続するにしろ、別の道を選択するにしろ、「目の前のあなたを全部診たい」という気持ちが伝われば、それでいいかなと思いました。

アンケート ワークショップ後


■地域医療や地域志向型研修について、どのように考えていますか?

○一度は体験してみたいもの,思わぬことから思わぬつながりがでてくるもの
○力を入れすぎず,気の向くままに地域に接し,医療を行っていくことが続ける秘訣だと思います
○自分の将来を決めるきっかけとなった大事なターニングポイントとなった.
○具体的な仕事の内容,何が足りないのかを知る気づき.生活面での楽しみや不安面での実際を知ることができて具体案が立てやすくなった.
○ただ自分が本当に行きたくなるようにするためにはどうすればよいのかはわからない
○今の研修が自分の将来に直接している貴重な時間であることを信じて,1日1日を大切に過ごす.その上で肩肘張らずに地域に飛び込んでみる.
○地域をまた一つ知ることができ,さらに他の地域を知りたいという気持ちは強くなった.来週の地域実習を通じて地域医療についての認識を深めたい.
○初期研修で地域に暴露されるということは,地域医療を続けていく上でかなり大きな要素になっていると思います.それは奥野先生の研究でも考察としてあがっていました.
○ワークショップ前,地域医療の自分の中での位置づけがすごくあいまいであり,どう関わるか悩んでいたわけだが,畑野先生という一つの幸福な事例を見ることができたのは大きかったと思う.ライフサイクルの中で関わるためには,短期の派遣なども可能にする人材バンク的なものもあるとよいのではないかと思う.
○畑野医師の取り組みは非常に興味深いことでした.地域医療の現場を見られて勉強になりました.専門を経てから地域医療にたずさわれたらと思います.
○地域医療については混乱した.地域志向型研修は初期研修としては有効だと思う.
○やっぱり地域医療をしたいという思いがあることに気づいた.自分も元気になれる所で働きたいと思う.
○正直,やってみないとわからないし,やった本人にしかわからないところが多々あると思う.途中で辞めてしまった人の話も聞いてみたいと思った.
○畑野先生の話を聞いていると,地域医療に強い憧れを抱くが,自分には難しいように思う.私自身は続けるために大事なものは,基本的な健康状態でないだろうか.
○様々なことを経験すれば,3年目にやりたいことは変わってくるし,考え方も変わってくるのに,3年目から僻地へ行くものとして興味を持ち続けているものとして扱うことや,まして○○の2年のみ強制でワークショップに参加になったことには疑問を感じざるを得ません.なぜハーフデイバックも○○だけ昨年と同じことを2年もやるのか?
○一緒になるだろう人によって変わる.一人で生きていくわけではないし.
○地域医療は全人的医療で,時間がかかるが,やりがいはあると思う.研修は有意義だったと思う.
○「地域医療これ自体が楽しい」以外に楽しむ手段を知ることができた.少し地域医療のイメージが変わりました.
○畑野先生の自分史は,これからの長期プランを考える上で大変参考になった.地域医療を行っていく上では最高のロールモデルとなるだろう.地域志向型研修は独特のプログラムで,あってもよいと思う.
○選択肢の一つ.積極的に選ぶかどうかまだ迷う.自分がやりたいからやるという風には軽々しく判断できない.地域志向型を選択するかどうかはまだ難しいのだと再認識できた.
○自分のしたいことではなく「求められるものを提供する」というふうに感じられるようになるのはどうしたらいいか?
○何も考えないのはむずかしい,したいことがないのはむずかしい.よくわからない.診療所に出てみるしかないかもしれない.


■あなたがこのワークショップで学んだこと、習得したことはなんですか?

○自分なりに仕事・組織・共同体・地域に対してどのようなスタンスで臨んでみようかというイメージができた.
○たとえば"自分の故郷の医療を支える"のような強力かつ具体的な理由があればモチベーションキープやらいろいろできると思うのですが.あと一歩,自分の押しの部分は何なのかを考えたいと思います.それでもこのワークショップのおかげで不安な面は減ったと思います.
○「3年間」という時間の意味
○「好き」という気持ちのパワー.一つのこともいろいろな角度から見られる.
○自分がどんな医者になりたいか,今後について考える様にしたい.
○プロとしての一つのあり方.
○人の前で自分の意見をまとめて発表したり,皆への意見をまとめること.
○地域医療への取り組みの実際.
○自分の今後
○畑野先生の情熱を感じられてよかった.情熱のある人から伝わってくるものは大きい.畑野先生に感謝.人の存在は大きい.
○医療も興味あるが,地域作りを学びたい.地域医療の都会モデルの模索.
○自分の内面を掘り下げてシェアしあうことをやってみると,おもしろいものがあるかもしれないと思った.
○もう一度,自分のコアになるものは何か考えていきたい.
○ワークショップでの気づきを時々見返して忘れずに活かしていきたい.「何を学びたい」よりも「感じたこと」を身につける度合いを上げたい.


■ご意見、ご感想

○このようなワークショップを開くことで,意見の交換ができたり,普段ゆっくり考えられなかったり話し合えなかったりすることを話し合えるのでよかったと思う.が,ワークショップを行うことで,地域医療をやってもいいかと思っている人の考え・思いをつぶしていることもあると思う.
○2週間後,1ヶ月後のハーフデイバックで,「山ワークショップをもう一度振り返る」「今のローテートに役立つことは」という内容のセッションをすると学びが深いと思う
○毎度ながらスケジュール的に少しきつい.体力・精神的にも余裕が欲しいです.
○研修医を一堂に集めていただける機会を得られるのはとてもありがたいです.ただワークショップの内容,方法については少し疑問を抱いてしまいました.
○あとで居眠りを注意するなら,途中で起こしてもよかったのでは・・・
○全体としては自分の迷いに対する一つの答えの形も見られたし,すごく有意義だった.
○アウトカムをあんなに明確にするのはどうなのか? 研修医のステージを理解する必要があるし,アウトカムを明確にすることで行動変容できるとは思えない.内容はとても満足しているが,アウトカムはどうかと思う.


■自分が地域医療を長く続けるためには

○楽しむこと! 結果を求めすぎない。確実に一歩ずつ。ただ大きな目標は明確にしておく。焦らない。一休さん。「3年間待ってみる!」。人と関わること(一住民になること).感受性は豊かに! 自分をうまく変化させられる. "自分を特別視しない!"
 地域に関連した趣味を持つこと.地域にとけ込む.自分にあった地域を見つける.味方になる人を見つける.職場のスタッフとの関わりを大切に.同じ考えの仲間を大切に.代診を頼める.人間だからあきらめも大切.地域をよくするマクロな視点と病院をよくするミクロな視点を大切に.様々な出会い,課題を楽しめる感謝の心を忘れず.

○その土地のことを知る.自分にあった趣味を見つける.その趣味を続けられるようにする.趣味を通じていろんな人と出会う.同じ考え,志を持つ仲間と連絡を取り合い励まし合う.スタッフと仲良くしておく.

○自分が一員となっている組織、共同体を意識する。自分と対立するもの、自分ではないものとして周囲を意識しすぎないように。Self-Esteemを持てるぐらいのプライベート、医学的知識、技術。「今、この場」に対する意識、完全な主客の分離はあり得ないということ。自分を知ること、どういうときに成功しやすいか、失敗しやすいか。どんなシチュエーションの時溶け込みやすいか、孤立しやすいか。ダイナミクスを知ること、実際に変わったという体験を持つこと。

○住んでいる人に満足させる医療、安心させる医療。そのためには現場でのニーズが高い疾患に対するアプローチを学ぶ研修(救急、内科、小外科)→訴え一つ一つに対応していく→医療システムを構築させていく・・・行政との関わりを学ぶためには現場で体験していく。家族との兼ね合い・理解。まずはやってみること。

○ニーズに応えるための最低限の知識、スキルを持っているという少しの自信。自分にあった地域を見つけること。もしくは与えられた地域に自分が適応していけること。様々な出会い、課題を楽しめる、もしくは乗り越えていけるゆとりとパワー。個人的な問題としては、自分自身のライフスタイルというか人生設計との兼ね合い。自分の中で避けることのできない問題。だから何となく自分の中では今は白紙。無理をしない。地域で生きていくことを趣味にできる。常に感謝の心を忘れず笑顔でいつづけること。一人じゃないという実感を持てること。

○ハーフデイバックがつながる、医師−地域関係、地域の特性を活かす→自己を無くす、拡大させる→面白い。地域に行くことを躊躇→まだ地域に出るのが早い? 地域成功者→不安は減った。地域医療報告会を開いて今後のビジョンを考えなければならない→リアルになった。人の意見の大切さ→ためになる。振り返り。

○外とつながれること、趣味、家族、結婚→人格の廃用性萎縮を防ぐ。まず続けてみることから始まる? 地域の人とのつながりを大切に、その土地を好きになれるか? 人は人によって磨かれる。自分の性格を考慮すると・・・。黒子としてのあり方に気づいているか。自分の能力を考えるとそれが向いている気はするが、そんな風ではない「自分にしかできないことがあるのでは」と思いたい気持ちも捨てきれない、正直。他人に興味が持てるか。頑張らない生き方が身につけられるか。向いているの? 役割としての自分に救いを見いだせるか。でも名もなきプロとしての誇りを知れたと思う。地域医療というもの、やはり魅力、つうか好き。地域でなくてもいいのでは? どこでも変わらないもの、である気もする。地域はプロトタイプとして明確なのでわかりやすいだけ?

○コメディカルの人と共に成長を続ける。地域の住民に溶け込む(共通の趣味、地域の集まりに参加する)。行き届いた診察、往診、夜間の対応は基本にある。医療状況をよくしようとするマクロの視点と、診察・診断能力のレベルをあげようとするミクロの視点を常に持つ。気負わず、あせらない。感謝の気持ち。

○自分が変われる柔軟性を持つ。合う場所を見つける(自然、趣味を含めて)。環境を変えていく行動力。診療能力、情報収集能力の向上と自信。あきらめの境地。

○全部診たいという気持ちを忘れない。生活中心の中での医療のおもしろさを感じる。適度にワークシェア、忙しすぎない。家族や友達など支えてくれる人がいる。地域の人からたくさん学ぶことがある。この地域はどういう地形でどういう交通手段でどういう生活をしているのか知る、想像できる。関わっていく中でのおもしろさを実感する。自分をその地域に合わせる。技術、知識を学ぶ場がある、身につける。

○地域に住む(できれば家族で)。趣味を持ち地域の人と関わりを持つ。コメディカルの人たちの役割を認めて手伝ってもらう。周囲の人への感謝を忘れない。たまには土地を離れて息抜きしたり、第3者のような目で客観視してみる。管理者になろうとしない。悩みを理解、聞いてくれるような人を持つ。井の中の蛙にならないよう情報収集を行うようにする。地域の人たちが自分に対して求めていることを考える。患者さんの生活、背景を知り、それを含めたケアを行う。地域をよく知るために努力をする。無理をしない(特に体力、精神面)。代診を頼めるような体勢を持つ。医師である前に自分も人間であることを忘れず、ある程度「あきらめる」ことをする。目先の小さな目標を立てて一つずつ達成に向けて努力していく。

○自分自身が元気なことが必要か? 体の元気は必須だが、精神の元気は必須とは思えない。体も精神もどっちも元気じゃなくても大丈夫(そうじゃないとやれない)。

○やり甲斐が感じられるか? 健康であること(心も体も)。地域にとけ込めるか? スタッフと良好な関係を築く。患者さんの信頼を得ること。家族がついてきてくれること。怒らないこと。知識をアップデートする術を持っていること。自分一人で抱え込まない、相談できる人を持つ。好きになる。

○孤立しないためのネットワーク作り(地域の中での多職種、地域を越えて協会内外の医師間)。ライフスタイルに合わせて住むところを替える。自己学習、学びのサイクルを身につける。病棟業務、救急をある程度一人でできるようになる。地域医療のロールモデルを持つ。3〜5年間同じ地域にいる経験をする。畑野先生、八森先生、名郷先生、山田先生などのすごい、こうなりたいと思える人に出会ったとき、その人の「今」だけでなく、プロセスを見る。その人にも研修医時代はあったし、似た思い、不安を感じているはず。「今」だけをみるより「プロセス」としてみた方が自分に身近だし、取り入れやすい。

○地元で、ストレスなく情熱を注げる、仲間もいる。親の世話、子育てができて、教育機関に不安もない。他の開業医、医師会、病院、福祉施設と連携して、責任も負いつつ一人で背負い込まない。後任を育てる。買い物で不便なく文化的な生活(歴史、芸術)。若い人が多くいる。外とのつながり。

○続ける長さにもよるが、自分にとって必要なものが、その地域でライフスタイルに合うか? 十分であれば。力量。対人関係うまくすすめるすべは知っているような気がするが、その相手についてあまり深く考えていなかったりするので、相手のことをよく考える。自治医大出身ではないが地域医療を続けている人の例、女性で地域医療をしている人の例。ネットワーク、まず一人にならないこと。スポンジみたいに自分を変化させる力。

○土地に自分のライフスタイルが合うか? 土地の人の性質になじめるか? 家族が納得するか? 自分の家族に対する気持ちはどうか? 義務年限がない。僻地に行くのではなく、都会でもできるのでは?

○同じ地域で医療を続けるためには、その地域に自分の好きなものがある。その地域に自分が組み込まれる(自分を求める人がいる、刺激しあえる人がいる、家族も子どもも)。地域に即した医療を続けるためには、目の前の人のニーズに応えようとする心がけを忘れない。自分がいつまでも変わり続けるべきと腹をくくる。その一方でゴールを上手に設定し続ける。なぜ医療があるのかを考え続ける(一人を元気にする)。ロールモデル。とりあえず「やってみる」が最初の一歩でありそう。父の言葉「バランスとタイミング」。

○地域の魅力を見つける。専門分野に進んでみて客観的に考えてみる。多くの地域医療の医師から話を聞く。とりあえず3年間続けてみる。のんびりやる。地域の人と交流し信頼を得る。行政と信頼関係をつくる。特産品を愛する。味方となる人・相談できる人をたくさん見つける。自分のやりたいことをよく考える。

○地域医療を続けるとまだ決めたわけでないので、よくわからない。方向性を定めるにはまだまだ思慮・経験不足。自分がその地域に行くことで、自分が何かを得たり自分と相互作用している何かから影響を受けるかもしれないので、それらに対する感受性を持ち続けたい。自分にあった「地域」を見つけ、そこで模索すること。


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