地域包括ケアセンターいぶき 学術?集会

「これまでの9年間を振り返って、これからの10年間を考える」

2014.12.13 長浜ロイヤルホテル


◆「これまでの9年間を振り返り、これからの10年を考える」発表会・・・7つのグループに分かれて、それぞれのチームが20分間の時間を使って発表をしてもらいました。

◆グループC新川班:60〜75歳の住民にアンケートを取り、健康感や生きがい、今後の暮らし方についてまとめてもらいました。最後まで自宅で過ごしたい人は71%になったようです。今後のケアセンターいぶきについて、すぐに実践できることとして、
@リハ・デイケアのパーテイションを外す、A利用者自らリハビリメニューの作成に参加してもらう、B選択肢を提供する、Cテーブルを丸テーブルにしてサークル活動などへの参加を促す、Dデイケアのベッド数を減らす、Eリハ室の住民への開放など
今後検討していくこととして
@介護予防教室への参加、A軽度の人への支援(サークル活動など)、B重度の人の受け入れと訪問看護との連携、C旅行などのイベント開催、D家族会の実施、Eボランティアの活用など
妄想していることとして
@障害者、小児、文化センター、社協などと合わせた「いぶきコミュニティー」、A農園とカフェ、B利用者に地域通貨などの報酬

◆グループF:「食は万里を越える」、食を通して地域包括ケアを実践する。7つの介護サービス事業所の食事を見学し、特徴をとらえてきてくれました。地元の調理師さんにより、地元の食材を利用すること、選択メニューにすること、利用者のいる場所での調理、家族と一緒の食事会の開催、配食サービスなど、施設それぞれの特徴がありました。地元の食材を利用することで、地元の人にお金を払う(農業という産業への貢献)、また地域の人の生きがいにつながるような取り組み。「食」により多職種が関われることもわかりました。

◆グループ水上班:地域支援事業への参加、予防事業への参加、地域の勉強会への参加。サロンに職員が出向くこと(送迎つき)。セラバンドやバランスボールなどを利用することによるサロンでの介護予防。様々な専門家がいるいぶきならではの良さを出せるのではないか。

◆グループ谷川班:ショートステイ年間1万1千人利用。苦情・トラブルのアンケート。これまでの苦情・トラブルに対して、スタッフそれぞれの対応についてまとめ。対応には苦労があったものの、「ありがたいアドバイス」であると前向きにとらえるスタッフが多く、改めて信頼関係の構築が大切であると捉ええていた。今後はfacebookやLineなどソーシャルメディアを利用する高齢者・施設利用者が増えると思われ、それを踏まえた対策について。

◆グループE、高木班:次世代のリーダー養成。研修医の受け入れをしてよかった点、よくなかった点。後期研修医にとっては、まだ魅力ある職場になっていない。今後は職員全体で研修プログラムを作るとよい(みんなが教育者という気持ちで)。育成委員会を立ち上げること。
 新人教育についても、接遇を中心にマニュアル作成が必要。いぶきの職員の離職率は 6.8%で、一般の介護施設の14%に比べて少ない。しかし1年未満で離職した人がそのうちの46%、3年未満で離職した人が88%と高く、入職したての職員には厳しい職場となっている可能性がある。次世代のリーダーを養成するためにも、職員全体で考えプログラムを作成する必要がある。

◆グループE、箕浦班:「クララが立った」。スタッフが働きやすい職場、多職種が勉強しあう職場となっているが、マンネリ化、オンオフの切り替えがあいまい、余裕がないという問題点も。今後は施設を開放し、地域の人の交流の場としたり、介護者の集いなどの機会を作りたい。地域とのつながりを密にして、Z-TVを利用した広報、ボランティアの要請、アニマルセラピーなどを実施してはどうか。園芸や墓参り事業、入所期間を4カ月以上にするなど、入所者の個別のニーズに沿えるようにしてはどうか。学校への出前講座、学生ボランティアやアルバイトの募集など。

◆グループG:来年10月にオープンする近江米原地域の施設について。ケアセンターいぶきの経営状況について。平成26年度は収入 7.4億、収益 370万(見込み)、徐々に減ってきた収益。職員数が 96人(正職70, 臨時26) 、職員給与費が5.1億と増えてきて経営を圧迫しつつある。訪問看護 2112人、デイケア 3844人、老健 11,711人、診療所 32,432人であった(平成25年度)。今後は、西浅井塩津・永原診療所の協会での運営、余呉診療所の運営、浅井東診療所との連携などが模索されている。

忘年会は75人の参加があり、にぎやかに開催されました。来年も頑張ろう!