少子高齢化をどう乗り越えるのか米原市
どこを支えるといいか?

米原市民意識調査より・・・2014.11.1 米原市がアップされています

平成26年度の米原市民意識調査(アンケート)の結果を読ませていただきました。
http://www.city.maibara.lg.jp/cmsfiles/contents/0000003/3024/civic_consciousness2014.pdf

統計グラフの引用先は以下です。
http://stckr.net/sd/p-25/c-25214/

コメントは 畑野がつけています。2014.12.30


米原市民が重要と思っている項目と、不満に思っている項目
重要と思っている項目としては、@地域の医療体制、A高齢者・障がい者福祉の充実、B災害に強いまちづくり、C安心・安全に暮らせるまちづくり、D教育の充実、E子育てへの希望が多いようです。

不満に思っている項目として、@公共交通の充実、A地域の医療体制の充実、B道路交通網の充実など、インフラ整備への不満が多いようでした。

不満第2位の『地域の医療体制の充実』を訴えている人は、30代、40代の働き盛り。仕事が終わってから受診したり、休日の診療を希望されているということでしょうか。また米原市内には小児科や皮膚科、耳鼻科、眼科などのクリニックがなく、専門は長浜市や彦根市に受診してもらう必要があり、そのあたりへの要望も多いということでしょうか。なお、米原市の診療所数は現在25となっていますが、この中には出張所なども含まれていますので、実際の医師数は少なく(医師21人、2010年)、そのあたりへの不足感もあるのかもしれません。・・・歯科診療所は14ヶ所、歯科医師数 23人(2010年)

地域の医療体制の充実に対して不満を訴える人を地域別に見てみると、米原地域で多く、伊吹地域で最も少なくなっています。伊吹地域は長浜市街から最も遠く、医療機関がケアセンターいぶきとその関連出張所しかないことを考えると、少ないことをやむを得ないと我慢しているのか、あるいはケアセンターいぶきが地域住民の安心として機能していることが考えられます。アンケート回答者の多くが高齢者であることも関係しているかもしれません。
 近江地域は長浜市街にも非常に近く、開業医・国保診療所もあるので不満は少ないようです。24時間、在宅療養患者さんが連絡を取れるようにしている在宅療養支援診療所が、4ヶ所(伊吹地域1、山東地域1、近江地域2)というのも関係があるかもしれません。

米原市の出生数の推移です。徐々に減少していますが、ここ数年は300〜350人で固定しています。ただし地域性があり、近江地域、米原西部地域では漸増していますが、山東地域、伊吹地域では減少しています。米原市内でも西部の近江米原地域と、東部の山東伊吹地域では、別々の医療福祉目標が必要かと思います。

米原市の死亡数ですが、徐々に増えています。米原市の平均寿命は国や滋賀県平均の男性80歳、女性86歳ですから、ほぼ同じ。高齢者が多いために、死亡数が増えていることになります。この数はさらに増える見込みです。病院のベッド数は増えることはないので、在宅、あるいは介護施設での看取りが増えていくことになります。
 実際に、在宅での看取りは20%超、施設での看取りは10%と、全国の在宅・施設看取り割合よりかなり高くなっており、先進地域ともいえるかもしれません。

米原市の高齢夫婦世帯数です。急増していることがわかります。若い世代は親世代と別に住む文化が根付いてきたこともあるでしょうし、仕事が都市部に多いため、やむを得ず地域から離れて住まざるを得ないこともあるかと思います。医療・介護従事者としては、若い世代に安心して働いてもらうためにも、支援していく必要があると思います。

米原市の高齢者単身世帯数です。これも1000人ほどいらっしゃいます。米原市の高齢者数1万人の10%を占めています。地域との関係を作っていらっしゃる人はいいですが、外に出られなくなると、配食サービスやホームヘルプでの見守りが必要になると思います。地域でのお茶の間事業等でカバーできる地域もあると思いますが、今後要支援で介護保険サービスが制限されるようになると、認知症の進行や孤独死など、社会的な問題も出てきます。

米原市の概況